キミに、愛と思いやりを

「そういえば宇野、一緒にいた奴らは?」



歩が唐突に聞いてきた。


そういえば始めて再会した時、友達が何人かいたよね。



「あいつらのことか。もう学校以外では会ってない」



なんでもないという風に、宇野くんは答えた。



「え!? 大丈夫!?」



「うん。友達も大事なんだけど。俺の家庭の事情を話したら、『弟やお母さんを大事にしろ』ってみんなに言われたんだ」



だけど前みたいに友達と楽しく過ごすことがなくなって、宇野くんは寂しいに決まってるよね。


もし、あたしが麗羅と話すことが減ったら寂しいし。



「そっか。でも、たまに会いたくない?」



「いや、学校ではちゃんと会えてるし、自由なことができないのは正直しんどいけど、あいつらも母ちゃんに会えなくて寂しいに違いないし、母ちゃんが本当に今大変だからな。
辛いのは、俺だけじゃないって思う方が気が楽だよ」



本当にすごい。
同い年と思えないくらい、しっかりしている。




< 120 / 167 >

この作品をシェア

pagetop