キミに、愛と思いやりを

あれから、2週間が経った。
歩と一緒にレストランに行くと、大柄で体格のいい男の人の姿があった。



「宇野くん、久しぶり!」



あたしが声をかけると、その大柄の人_____宇野くんはニパッと笑顔を見せた。


今の宇野くんは、中学生だった時のうつろな目をしていた人とは思えないほど生き生きとしている。



「久しぶりー、花蓮ちゃんに歩!」



本当に久しぶりの再会。
両親に1日だけ、愛香の子守を頼んだ後に、私と歩は飲みに行くことにした。


話を聞いてみたところ、宇野くんには、子供が2人いて私達より、少し早くお父さんになったらしい。



「子供は、男の子? 女の子?」



「上が女の子で、下が男。娘は、香苗(かなえ)って名前で嫁に似てすっげー美人なんだぞ! ほら見てみろよ」



宇野くんのスマホの画面には、6歳くらいの女の子と、2歳くらいの男の子が写っている。


男の子も可愛いし、女の子もおもちゃのCMにでてきても問題ないくらいの綺麗な子だった。



「おお、本当だ! 美人さんだ!」



「うんうん、綺麗な子! 男の子の方のお名前は?」



「そうだろそうだろ? 下の息子の方は、大輝(だいき)」



「香苗ちゃんと大輝くん、いい名前だね!」



「って言っても、僕らの愛娘の愛香も花蓮に似てすごく可愛いぞ!」



そう言って、愛香の写真を取り出す歩。



「その子が2人の子? 可愛いじゃん!」



愛香の写真を見て、ニカっと笑う宇野くん。



「いつか子供達連れてどっか行こうよ。子供達を対面させたいし」



「そうしよう、そうしよう!」




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