アンバランスな苦悩

「私が
お母さんとの関係を
知ってても

理由を言うつもりはないの？」

「ない」

「じゃ、もう聞かない
でもスーちゃんと
付き合うのは
許さないから

たとえお母さんと関係が終わったからって

今後一切
スーちゃんに
触れることは
許さない」

「わかった」

「それでも
言うつもりは
ないんだ」

「ない」

マコの顔は
怒りで満ちていた

俺を睨む

力いっぱい
目に力を入れて

睨んだ

どんなに
凄んでも

どんなに
睨んでも

怒っても

俺は言わない

言わないと
決めたから

言わないんだ

マコには
申し訳ないと思っている

スミレにも
ひどいことをしている

光汰にも

それでも
俺は話ちゃ

いけないと
思っている

この考えは
間違ってない