アンバランスな苦悩
「スーちゃんは
今、デート中だから
気にしなくていいわ

じっくり話をしようじゃないの?」

ダイニングから椅子を持ってきた
マコが
どかっと座ると
足を組んだ

腕も組むと
俺を睨んだ

「たまたま開いてから
見えちゃったの

大事そうにしまってあるし
何かと見たら

調査報告書って書いてあって

中身を見たら

私たちのことが調べ上げられてた

何なの?」

低い声のマコは
不機嫌そうに
首を回す

「正直に話すべき?」

俺が聞く

「当たり前
嘘を聞くために
呼び出したわけじゃ
ありませんから

ちゃんと
瑛ちゃんに気を使って

スーちゃんがいない時間を
選んだんだから

聞かせていただきます」

もう隠せないのか?

マコには話すべきなのか?

真実っぽい
嘘はないだろうか

俺は考えた

でも何も思いつかない

時間だけが過ぎていく
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