アンバランスな苦悩

昼休み

昼休みの鐘の音が響くと

俺は保健室のカーテンを閉めた

5分もしないうちに
スミレが弁当を持って

保健室のドアを開けた

電気を消し
保健室の鍵もかける

暗い部屋の中で
俺達
二人は
会話や触れ合いを楽しみながら

スミレの弁当を食べた

昼休みの後半は
ベッドの上で過ごす

短い時間しか
なかったけど

それなりに
楽しめた

「瑛ちゃん
どうして上着を脱がないの?」

傷を見せたくない

傷跡は腰だけじゃない
スミレを抱くときに

見える位置にもある

だから脱ぎたくない

「俺のすべてを見せたら
スミレが
俺を忘れなくなるから」

冗談っぽく話す

でもスミレは悲しげな目をした

「もう
十分 忘れられないよ」

「じゃ、
この関係をやめる?」

「嫌だ!」

スミレは俺の腕を
強く掴んだ

< 92 / 114 >

この作品をシェア

pagetop