魔法の使い方
「あの! 地下への通路を教えていただけませんか? 外が混乱していて、お前で良いから地下にいるご主人様に伝えてこいと護衛から指示をされました!」

 廊下を歩いていたら、使用人の中でも上層部のような初老の男性がいたので一か八か地下への行き方を尋ねる。

「君がかね?」
「はい! 新人ですが、この緊急事態。現場にいる者は動ける状態ではなく、私だけが一部始終を見ていて、かつ動けたので、この役目をいただきました!」
「新人メイドは地下室の存在を知るはずがない。確かにそう指示されたのであろう。ここから歩いて一つめの角を右に曲がって、突き当たりの銅像の裏に取手がある。それを反時計回りに回すんだ」
「ありがとうございます!」
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