香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
彼は姉に一礼すると、エマ王女の首根っこを掴んで部屋の外にいる衛兵に引き渡した。
「これ、牢屋に閉じ込めておけ」
「ちょっと、やめてよ〜!痛いわ!」
ドアの外からエマ王女の声がしたが、この部屋にいる誰ひとりとして同情しなかった。
「ねえ、これからハーネスに発つんでしょう?」
姉に聞かれ「ああ」と答えたら、彼女は声を潜めてフッと微笑した。
「絶対にクルミを連れて戻って来なさい。あの子、あなたの初恋の相手なんでしょう?あなたが異世界でなくしたと言ってたネックレスをしてるんだもの」
ここにもなんでもお見通しって人間がいた。
姉の目を見て、はっきりと約束した。
「俺が選んだ女です。必ず連れ戻しますよ。ヴィクター、サイモン行くぞ」
「うん」
「おう!」
ヴィクターとサイモンが返事をする。
すると、ネロが俺の腕に顔を寄せた。
「残念だが、お前は今回お留守番だ。クルミを連れて戻ってくるから安心しろ」
どこか不満そうな顔をするネロの頭をポンポンと叩いた。
クルミが攫われたのだからもう秘密裏に動く必要はない。
「これ、牢屋に閉じ込めておけ」
「ちょっと、やめてよ〜!痛いわ!」
ドアの外からエマ王女の声がしたが、この部屋にいる誰ひとりとして同情しなかった。
「ねえ、これからハーネスに発つんでしょう?」
姉に聞かれ「ああ」と答えたら、彼女は声を潜めてフッと微笑した。
「絶対にクルミを連れて戻って来なさい。あの子、あなたの初恋の相手なんでしょう?あなたが異世界でなくしたと言ってたネックレスをしてるんだもの」
ここにもなんでもお見通しって人間がいた。
姉の目を見て、はっきりと約束した。
「俺が選んだ女です。必ず連れ戻しますよ。ヴィクター、サイモン行くぞ」
「うん」
「おう!」
ヴィクターとサイモンが返事をする。
すると、ネロが俺の腕に顔を寄せた。
「残念だが、お前は今回お留守番だ。クルミを連れて戻ってくるから安心しろ」
どこか不満そうな顔をするネロの頭をポンポンと叩いた。
クルミが攫われたのだからもう秘密裏に動く必要はない。