香りであなたを癒やします ー 王太子殿下、マッサージはいかがですか?
「ジーク国王陛下、我々が火を放ったのではありません。ここに到着した時にはこの一帯はすでに火の海でした」
落ち着いた声でその時の状況を説明する彼。
え?
この人……国王なの?
話の流れからすると、この国の王様だよね?
ということは、この人がルーカスのお兄様?
ついジーク国王とルーカスを交互に見てしまう。
全然似てないよ〜。
私の表情でなにを思ってるのか察したのか、ルーカスは私にだけ聞こえるようにボソッと言った。
「何故俺だけが美形なのか疑問に思うだろ?」
この緊迫した状況でそんな軽口を叩ける彼は、やっぱり国王の弟なんだと納得してしまう。
どんな状況でも平然としている。
「ほお?では、何故貴殿らがここにいる?」
スーッと目を細めるジーク国王の問いに、アレンの隣にいたサイモンが声を荒らげた。
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