足立古書堂 謎目録
にゃーお、と足立に賛同するように猫が鳴いた。

高木が古書堂に来たときには、すでにカウンターのそばで丸くなっていた。

ここを訪れると度々見かける、金の毛色の猫である。

太陽の日差しの下で見ると、眩しいのなんの。

「なんでここに? 足立が飼ってんの?」

と訊いたところ、

「違うよ。雨宿りしたそうにドアの近くで立ってたから、入れてあげたの」

とのこと。
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