この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】
依然、雨は降り止む気配を見せない。
木陰はまだ雨を凌げるので、何人かに別れて木陰に入って一息つく。私同様に足を痛めたらしい、何人かの侍女が座り込んでいた。私も身体が重くて、泥だらけなるのも構わずに地面に座る。
このまま自国の騎士達の迎えを待つだけ。
待つだけ、そう思っていた。
男の人の微かな声が聞こえる。でも雨に混じって何と言っているのか分からない。きっと相手もかなり声を張り上げているのだろう。
私の傍にいた侍女が、助けが来たと思ったらしい。声を上げようと口を開けたのを、私は咄嗟に塞ぐ。
周りの侍女が私の反応に訝しげな様子を見せたのを感じる。でも、私の背筋は凍りついた。
――どこに……くそ!!
荒々しい口調。いや、心情か。
護衛騎士らしくない物言いに、嫌な予感がひたひたと私を襲う。走って上がった体温が、一気に冷えていく。
――どこに行った?!あのクソガキ!!
木陰はまだ雨を凌げるので、何人かに別れて木陰に入って一息つく。私同様に足を痛めたらしい、何人かの侍女が座り込んでいた。私も身体が重くて、泥だらけなるのも構わずに地面に座る。
このまま自国の騎士達の迎えを待つだけ。
待つだけ、そう思っていた。
男の人の微かな声が聞こえる。でも雨に混じって何と言っているのか分からない。きっと相手もかなり声を張り上げているのだろう。
私の傍にいた侍女が、助けが来たと思ったらしい。声を上げようと口を開けたのを、私は咄嗟に塞ぐ。
周りの侍女が私の反応に訝しげな様子を見せたのを感じる。でも、私の背筋は凍りついた。
――どこに……くそ!!
荒々しい口調。いや、心情か。
護衛騎士らしくない物言いに、嫌な予感がひたひたと私を襲う。走って上がった体温が、一気に冷えていく。
――どこに行った?!あのクソガキ!!