この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。【完】

何を知っている?

「エーレンフリートがおかしいと、最初は気付きもしなかった。信用等といった不安定なものではない。単純に違和感すらなかった(・・・・・・・・・)


 宿のベッドがギシリと軋む音を立てる。ローデリヒ様が浅く腰掛けているからだ。
 私は流石にちょっと疲れて横になっている。寝るつもりはあんまりない。けど、ベッドに横になるとその前まで特に眠くはなかったのに、いつの間にか寝落ちしてる事ってあるよね。

 私が眠る気がないと分かったのか、ローデリヒ様は私の隣に寝転んだアーベルを撫でながら、ゆっくりと口を開いた。

 ちなみにローデリヒ様も私もお金を持っていなかったので、急いで上着を売ってきたらしい。上着って売れるんだ……と思いながら、金額を聞いてみたらかなり良い値段でびっくりした。それでも足元をかなり見られたらしい。世間知らずは私です。

 ローデリヒ様の上着ってどんだけ高いの……。王太子だからか?
 ちなみにローデリヒ様も自分でお金を持ち歩く事がほぼなかったから、盲点だった……と頭を抱えていた。
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