ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「私、は……想とライバルって言われるくらいずっと競って来たの、楽しかったし、そこは私だけの位置だって自慢、でもあったから……でも、想は今までのこと、なくてもよかったんだって思ったら……なんか、すごい悔しくて……っ、悔しくて悔しくて悔しくて! ……さび、しくて……想の『今まで』に、私はいらなかったんだって……知っちゃったら、今まで通りになんて出来ないよぉ……っ」

とうとう、美結は目を瞑った。美結の綺麗な頬に沿うように線を描いて、顎先からしたたり落ちて行く。

……今まで通りになれなくなるのは、告白だけじゃないんだ……。

美結……バカはお互い様だ。

「美結」

「な、なに……」

「頭突きしていいよ」

「……はっ⁉ な、何それ! どういう意味――」

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