ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】

訊ねると、美結はくわっと牙を剥く勢いで僕を見上げて来た。

「話せるわけないよ! お父さんもお母さんも私が小一の頃から想に片想いしてるって知ってるんだから!」

「………」

小一。

「………あ」

美結がしまったという顔になって、また頭を抱えて小さくなった。

「言っちゃった……ずっと隠してたのに……私もう墓に入るしか逃げ場がない……」

「美結、美結」

また、隣にしゃがんでみた。

「……なに?」
 
美結は恨めしそうな顔で僕を見て来る。そんな顔も可愛い。

「今度ちゃんと挨拶させて。兄さんにも話したいし」

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