ど天然彼氏の可愛がり方。-六花の恋・外伝-【完】
「はー……大声疲れた」
「ホントに塚原と付き合ってるんだ?」
「うん」
二人に納得してもらえないと、美結のところへ行けそうにないのがわかった。
僕は一度、東輝の前の自分の席に戻ることにした。
「不思議はないけど、正直不思議だなあ」
東輝がそんなことを言った。
「不思議?」
僕は東輝の方――椅子の背中側を向いて座る。
東輝は半ば呆れたように喋った。
「そのまんまだよ。想が女扱いしてるの塚原だけだったから、想が付き合うとしたら塚原だろうなあとか、塚原にべた惚れしてるよなあ、とかはわかってたけど、本当に付き合うとは思ってなかった」
東輝の評価に、僕は納得してしまった。