愛のこもった料理をいただきます!



私はエプロンを付け、昼食の準備に取り掛かった。昨日の電話でのやり取りを思い出す。

『明日、私の家に昼食を食べに来ない?』

『行く~。梨香の手料理は美味いからなぁ。じゃあ、今度、お前が俺ん家に来る時は俺が料理を作るよ』

『いや、そこまでしなくても…』

『遠慮すんな。どうせ、俺も料理するの好きだし』

私と涼太は、同じ料理好きだ。涼太の作る料理も美味しい。

そう思いながら、包丁を取り出してキャベツを刻む。私が涼太に作るのは、から揚げとキャベツの千切り。

涼太は、肉も野菜も魚も好き。好き嫌いはあるが、出されたものは文句を言わずに食べる。

私はキャベツを皿に盛り付けると、鶏肉にから揚げ粉を付けて、予め温めておいたフライパンに鶏肉を入れ、揚げていく。

その間、私と涼太の分の昼食を食卓を並べる。お母さんとお父さんは、仕事で朝からおらず、妹も朝から友達と電車に乗って遠出していた。なので、私と涼太だけで昼食をとることに。

私はから揚げをひっくり返し、後ろも火を通す。1番大きそうな肉を取りだし、生焼けじゃないことを一部だけ切って確認すると、私は火を止めて油を切る。そして、皿に盛り付けて食卓に置いた。

その時、呼び鈴が鳴り、私は外へ出た。そこには、涼太が立っている。
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