秘密の同居生活~オレ様副社長の罠にはめられました~
どうしても、母親のいいなりになるわけにはいかなかった。

俺がまさかこんなところにいるとは思うまいから、そういう意味でもちょうどよかったのだ。

許せ。葛城。

そのかわり俺は、お前を…退屈はさせないからな…。


葛城家には『ジュジュ』というゴールデンレトリバーがいた。

俺は犬が好きだ。昔、飼っていたこともある。
こいつは俺にすぐなついて、毎日帰るとしっぽをふってついてくる。
ときどき散歩も連れて行く。

そして何より、ジュジュといるときの葛城の顔は俺のいやしとなった。

あいつは全然気づいていない。家にいるときには表情がくるくるかわってとてもいい顔をしてるってことに。

伊達メガネを取り払って笑っている葛城は、どう見たってかわいい。

俺は、葛城の眼鏡を取りはらい、行きつけのヘアサロンへ葛城を連れて行った。
そこの店長の片桐は俺の高校時代の同級生で、カリスマ美容師と言われていて、信用できる男、いや女?だったし。

そしたら、カットとメイクが終わって待合室に戻ってきた葛城を見た俺は一瞬絶句した。


かわいすぎる…。

なんで隠してた。今まで…。

絶対そのほうがいいだろ?


にやにや笑う片桐を尻目に俺は絶句して固まってしまっていた。
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