先生の全部、俺で埋めてあげる。
「はい。俺は先生のこと尊敬してます」
本当は今すぐここから離れたいのに。
言葉ではちゃんと、生徒っぽい発言をしていて、自分で自分が可笑しかった。
「へー、莉子が尊敬されてるとはね~」
含みを持たせてそう言う彼氏。
もう聞きたくない。
「もういいでしょ、帰って」
「せっかく見に来たのにつれないなー」
そう言って彼氏は先生の頭をポンポンと軽く撫でる。
もう、やめろよ…。