先生の全部、俺で埋めてあげる。
5章

本当の気持ち




先生と再会してから半年が過ぎた。


再会してから時間さえあれば、先生と会って。


お互いの家に泊まったりして。


今日も先生のアパートで一晩を過ごした。


でもこの現実が未だに信じられなくて。


先生の頬をそっと触る。


頬から伝わる体温を感じて、本当に先生がここにいるって実感する。


そんなことを繰り返していると、先生の目が開いた。




「ちょっとくすぐったいんだけど…」


寝ていたと思っていた先生はいつの間にか起きていたらしくて。


「おはよ」


そう投げかけると、先生は照れ臭そうに、「おはよ」って言ってくれた。


それだけで本当に幸せで。


このままずっと俺の腕の中に納まっててくれないかなって思う。



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