桝田くんは痛みを知らない
 結局カラオケは断って、本屋さんに寄って帰ることにした。


 自分に合う参考書とか、ないかなーと。

 テキストだと暗号に見えることも、ひょっとしたらわかりやすく解説されているかもしれない。


「あ」


 好きな漫画家さんの新刊が出ている。

 こ、これは読みたい……!


 でも、参考書みなきゃ。

 どっちも買うお金ない。


 いや、参考書は、お母さんに言えばお小遣いとは別にもらえたりするかな?


 しかしお母さんに成績見られるの嫌すぎるな?


 やっぱり漫画はおあずけ、かな。


「根暗オンナじゃねーか」
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