二人の男子に猛アプローチされてます!
初めて男の子からあんなことをされ、綾音はドキドキが止まらなかったのだが、綾音をドキドキさせたのはジャクソンだけではなかった。

次の日綾音が廊下を歩いていると、綾音の腕が何者かに掴まれる。そしてグイッと引っ張られた。綾音は怖くなり、ギュッと目を閉じる。

綾音の背中に壁が当たる。綾音がゆっくりと目を開けると、目の前にエイデンの顔があった。

「エ、エイデン……!?」

エイデンとの距離が近い。エイデンの手が綾音の顔の横にある。壁ドンというものだ。綾音はまたドキドキし、思わず目をそらした。

「昨日、兄貴に触られてるの見た……」

エイデンの大きめの手が、ゆっくりと綾音の頰を撫でる。綾音の口から「ひゃっ!」と声が飛び出した。

「兄貴に触られてるのムカつく。俺のことだけ見てよ……」

エイデンはそう言い、綾音から離れる。その顔はとても赤い。

「I really like you(俺、本気で君のことが好きだ)」

兄貴には渡さない、そう言ってエイデンは去って行った。こうして綾音は二人からアプローチされることになる。
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