二人の男子に猛アプローチされてます！

日曜日に行くことになり、綾音は胸を高鳴らせた。



その日から、綾音は日曜日が待ち遠しくまるでクリスマスイブの日にサンタさんを待つ子どものような気持ちで過ごしていた。そして、金曜日が訪れた。

放課後、綾音は音楽室にいた。音楽をかけて踊り続けている。楽しみな気持ちを体で表したいと思ったからだ。

「ココロ奪われるなんてことあるはずないでしょ」

歌詞を口ずさみながら、綾音はメランコリックを踊る。綾音はダンスが好きで、小学生の頃から習っている。ダンス教室でみんなで踊る曲もかっこよくて気に入っているが、綾音はボカロなどの「踊ってみた動画」を見て、振り付けを覚えて踊るのも好きだ。

綾音が踊っていると、ガチャリと音楽室のドアが開いた。箱を持ったジャクソンが入ってくる。そして、綾音が踊っている様子を見て「あ……」と呟いた。

「あ、いいよ！気にしないで！」

どうしたらいいのかわからない、と言った表情のジャクソンに綾音は笑顔で言う。ジャクソンは楽しそうに踊る綾音をじっと見つめていた。