緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
「ちょっと話逸らさないでよ。
でも確かに。
なんかうるさい。
なんかやってんのかな?」
2人して窓の外を覗くと、テラスをぞろぞろと人だかりが移動しているのが見えた。
2階の教室からだとその異様な光景が良く見える。
1人を中心に、その塊は蠢いている。
そして、その中心人物に入れ替わり立ち代わり何やら話しかけている。
「なにあれ」
あんな人気者、この大学にいたんだ。
「わかんない」
「せんぱーい!
何してるんですか?」
そこにタイミング良く入ってきたのは、圧倒的な人脈の広さを誇る淳ちゃん。