緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー
「なんで?ずっと手錠されてたいの?
そういうプレイも、まぁ、対応できなくはないけど」

そういうプレイってなによ。
何言ってるの、この人。

「ふざけないでください。まったく…」

怒ってる場合じゃないんだよね。
これからどうしたらいいんだろう。

こんな見知らぬ場所で見知らぬ人と…。
恐怖と不安でおかしくなりそう。

携帯でもあったら警察に通報するのに、
生憎私の荷物はすべて取り上げられてしまっている。

いったい誰なのよ、あの人。
目的は何?

向かい側に座る彼は、優雅にコーヒーを飲んでいる。
これが加害者側の余裕ってものなのね。

ちらっとこちらに目を配っては、口角を上げてカップを傾ける。
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