緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー

去年までは毎日のように会ってたっていうのに、4年生になると大学にいる時間帯もばらばら。
同じ経済学部ではあるけど、ゼミが違うともうなかなか会うことも無くなっていた。

今日会うのも、たぶん数か月ぶり。
抱き合って喜びを分かち合う。

「久しぶり!ななみんは相変わらず元気そうだね」

「莉子は…、痩せた?なんかあったの?」

まさか。
美味しい手料理ばっかり御馳走になってるから、むしろお腹回りが危ない。

でも、毎日振り回されてることには違いない。
痩せてはないけど、やつれてはいるかも。

ななみん、鋭いな。
再会して数秒で勘付かれるとは。

「あー…、まあ、色々と」

ここから相談タイム、愚痴タイムに入るのかと思いきや、ななみんの顔はキラキラと輝いていた。
…なんで?

「だったらさ、飲み会行こうよ!
結構人を集めてるみたい。当日参加もオッケーだから、行こうよ!
久しぶりに会ったんだからもっと喋りたいしさ。ね!」

そういうことか。納得。

どうせ帰ったところでイライラするだけだし、お酒飲んで忘れるのもいいかも。
私が帰らなかったところで、きっとどうすることもできない。
こんなことが抵抗になるのかはわからないけど、少しは困らせてやりたい。
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