緊急逮捕-独占欲からの逃亡ー

あー。
心地良い揺れだな。

それに、春の風みたいな優しくて爽やかな香りがする。

「使用人を呼びましょうか」

「いい。俺が運ぶ」

「かしこまりました」

身体がふわりと浮いた。
今の声。聞き覚えがある。

淳ちゃん?
違う。
淳ちゃんにしては声が低い。

じゃあ、誰…?

「楓馬様がこのようなことをなさるなんて、珍しいですね」

「使用人でも他の男に触れさせるなんて御免だからね」

楓馬…。

はっ!!!!
一気に電気が脳を流れて意識を覚醒させた。
酔いなんて瞬時にどこかへ行ってしまう。
< 88 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop