私の中におっさん(魔王)がいる。~黒田の章~
黒曜竜とは、隊長のことだ。
密書で風間を介し、やり取りをしていた時の字(あざな)だ。
誰かに見られた時に、そのままの名前が書かれていれば、言い訳の仕様もないからな。
黒曜竜は、全身が真っ黒なドラゴンで、細身の翼竜だ。
岩棚に住む事を好む。性格は気高く、気性も荒い。人に懐く事はなく、まさしく隊長そのものって感じ。
花小竜は、花畑が好きなメルヘンなドラゴンだ。
人間の男性の手のひらサイズしかない小竜で、地竜と翼竜の二種類いる。
気性は穏やかで、日光が大好き。
そんなドラゴンの字を持つのが、大男だとは、誰も思うまい。
そう、これは花野井さんさ。ってことは、この月の鳥は、月鵬か。
どうやら、この巻物は封魔書のことを書いているらしいな。
俺が目線をあげると、隊長と目が合った。
隊長に巻物を渡す。
「偽者なんすね」
「さあな。向こうが言ってる事を鵜呑みにする必要はないだろ」
と言いつつも、八割は偽者だと思ってるって顔だな。
うむ、ま、用心に越した事はないってのは確かだな。
さすが隊長!