ス キ ナ ノ
「なあ。お前何か勘違いしてねぇ?」


そう言って田中はあたしと同じ空を見上げた。


「俺・・・真由美の事はいとことしか見てねぇぞ?」


『嘘だ。』


「本当だって。何でそう思うわけ?」


『だって・・・』



"キスしようとしてたから"

言いたいのに・・・言えない。

その時の光景が頭の中を駆け巡ってあたしの声の邪魔をする。


"言わなくちゃ・・・本当に嫌われちゃう"


あたしはそう思って

『昨日・・キ・・スしよう・・・としてた・・・』



途切れ途切れだったけどちゃんと言った。
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