御坂くん、溺愛しないで。



確かに何度も話しかけてくる筧くんだけれど、私の恐怖心が薄れることはなかった。

その証拠に今だって筧くんのほうを一切見ることができない。


「あんたは無理矢理すぎんの、あとしつこい。
理玖を見習いなさいよ」

「そ、そこまで…逆に理玖は何したんだ?」
「理玖は優しいから自然と心許しちゃうんじゃない?」


固まる私を助けるように琴葉が間に入ってくれたけれど、話が逸れている気がする。

私が聞きたいのは御坂くんの話なのだ。


「あ、あの琴葉!
御坂くんの話、しないの…?」


そのため本題に入ろうと、勇気を出して自ら声を上げた。

もちろん琴葉を見て言ったのだけれど。


「あっ、ごめん…話ずれちゃったね。
秀太のせいで」

「おい!俺のせいにするな…」
「それで?咲は教室に戻るまで理玖と何話してたの?」


琴葉は話をすぐに戻してくれた。

一方で筧くんは不服そうにしていたけれど、琴葉がスルーしたため大人しくなる。

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