独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

『まあ、セフレって可能性もあるけど』

 続けて脳内再生されたあずさの言葉を振り払っていると、ぱりぱりとお弁当の漬物を噛み砕きながら雪絵が言った。

「まあでも、どっちにしろ蒼王子は無理ですよ、長澤さん」

「えーなんでよ」

 不満そうな声を上げる長澤さんと一緒に雪絵に目を向ける。なぜか事務所内の情報に精通している彼女は、思いがけないことをさらりと口にする。

「だって、蒼王子は麗香(れいか)さんひとすじじゃないですか」

「え……?」

 固まる私たちを見て、雪絵は知らなかったんですか?と言うようにメガネの奥の目をまたたかせる。私の横で言葉を失っていた長澤さんが、慌てたように身を乗り出した。

「麗香さんて久世(くぜ)麗香? 所長秘書の? えー、なんでよ! あのふたり付き合ってるの⁉」

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