独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

 私の疑問をそのまま口に出して、彼女は目を見張る。動揺を悟られないように唇を引き締めながら、胸の奥では雪絵の言葉が繰り返されていた。

 蒼王子が麗香さんひとすじ……?

 忙しい所長の傍らでいつも凛とたたずんでいる女性が頭をよぎった。

 ぴしりと伸びた背筋とフレームレスのメガネがトレードマークの久世麗香さんは、常に冷静沈着で男性に媚びることがない。『できる女』の代表格のような女性だ。

 そんな彼女と峰島先生は、普段あまり言葉を交わさない。

「付き合ってはないかもですけど、彼は麗香さんにぞっこんですよ。丸わかりじゃないですか」

「いや、全然わかんないけど!」

 私の気持ちを代弁してくれる長澤さんの隣で、押し寄せる目眩にどうにか耐える。思考がまとまらなかった。峰島先生が、所長秘書である久世さんにぞっこん?

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