一夜からはじまる恋
しばらくして樹が振り返ると湊が今度はお墓の前に立った。
深々と頭を下げる湊。
そして手をあわせて陸に挨拶をした。

絶対に樹さんを幸せにします。何があっても離しません。
あなたが樹さんにしたかったことを全力でやって見せます。
あなたには全く及ばないかもしれない。それでもそばで支え続けます。

湊は陸に心から樹を幸せにすることを誓った。




しばらく手をあわせたままの湊の大きな背中を樹は見ていた。
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