一夜からはじまる恋
「話してくれてありがとう。」
樹は湊の優しさに再び涙があふれだす。
「赤ちゃんびっくりしちゃうから」
と湊は樹の背中をさすった。
樹はそんな湊の胸に抱きついた。
「ありがとう。」
「いいえ。」
「ありがとう」
「どういたしまして。」
「ありがとう」
「幸せになろうな」
「うん」
「結婚指輪、選びにいかないと」
「うん」
二人はいつまでも抱きしめあっていた。
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