一夜からはじまる恋

結婚式の日。
樹は幸せな気持ちで当日を迎えていた。招待客の多さに緊張もする。でも隣を見るとすぐに湊が樹の方を見て微笑んでくれた。

大丈夫。
大丈夫。

「気に入ってくれるかしら？」
陸の母の言葉に
「素敵です。ありがとうございます。」
と樹が微笑む。その手には陸の母が作ってくれたブーケ。
「きれいよ樹ちゃん。」
と微笑む陸の母の瞳からは涙があふれていた。
「おめでとう」
陸の父も笑顔で目を赤くしている。