君のとなりで恋をします。─上─












「試合…頑張って……」










赤くなった顔を両手で隠しながら、そう呟くのが精一杯だった。




だって、‘キスしたい’とか言われちゃったら照れないわけないじゃん!?


恥ずかしいし、それと同時にそう思ってもらえることが嬉しくて…



でも、喜んでる自分がまた恥ずかしくて…

自分でもわけわかんない。













二人の間にしばらく沈黙が流れる。








…な、なんで何も喋ってくれないの?


あまりの気まずさに、柊吾の様子をこっそり伺う。





そこにいた彼は、顔をほんのり赤らめていて…



















「…お願いだから、煽んないで。」





「…え?」










< 102 / 316 >

この作品をシェア

pagetop