君のとなりで恋をします。─上─
「試合…頑張って……」
赤くなった顔を両手で隠しながら、そう呟くのが精一杯だった。
だって、‘キスしたい’とか言われちゃったら照れないわけないじゃん!?
恥ずかしいし、それと同時にそう思ってもらえることが嬉しくて…
でも、喜んでる自分がまた恥ずかしくて…
自分でもわけわかんない。
二人の間にしばらく沈黙が流れる。
…な、なんで何も喋ってくれないの?
あまりの気まずさに、柊吾の様子をこっそり伺う。
そこにいた彼は、顔をほんのり赤らめていて…
「…お願いだから、煽んないで。」
「…え?」