君のとなりで恋をします。─上─













「忘れないうちに解いちゃおー。」










はしゃいだと思えば、すぐにまた真剣な表情に戻って…



色素の薄い綺麗な髪を耳にかけるその仕草に、俺の心臓は高鳴る。





伏せた長いまつ毛がやけに色っぽくて、あまりにも彼女の横顔が綺麗で…

そっと彼女に手を伸ばした。








さっきはあんな約束したけど…

正直、めちゃくちゃ触りたい。





抱きしめたいし、キスもしたいけど…

もし今、この二人きりの空間で彼女に触れてしまえば、きっと歯止めが利かなくなる。






わかっているのに…

彼女に触れたい衝動が抑えられない。










彼女の髪に、俺の手が触れる瞬間─────











< 108 / 316 >

この作品をシェア

pagetop