君のとなりで恋をします。─上─
…今日は触れないって決めてたけど……。
大好きな子にこんな可愛いことを言われて、我慢出来る男なんていないと思う。
…香純が悪い。
恥ずかしそうに俯く彼女の腕を引いて、力強く抱き締めた。
「え…?しゅ、柊吾?」
少しだけ戸惑った様子の彼女を、さらに力強く抱き寄せる。
「…ごめん。
さっきの約束、守れそうにない。」
「…え─────────」
発しかけた香純の声を遮って、彼女の柔らかい唇にそっと自分のそれを重ねる。
ただ触れるだけの短いキス。