君のとなりで恋をします。─上─
…失礼します。
柊吾が着ているTシャツの裾をそっと捲る。
それと同時に現れる程よく割れた腹筋。
パッと見た感じだと細く見えるけど…
…って、何考えてんの!?
変態か!私のバカ!
これは看病よ!
目をぎゅっと瞑って、頭を振る。
…煩悩退散煩悩退散……。
「かすみねぇちゃん!
タオルとお水持ってきたよ!」
水が入ったタライを両手で抱えてパタパタと走ってくるゆーくん。
「ありがとう!ゆーくん!」
タライを受け取ろうと手を伸ばす。
───しかし、私の手にタライが渡る直前に
それは宙を舞った。