ひとみ




「夏実送るよ。」



勇介の声であたしは夢から覚めた。



幻聴。



あの優しい声は、あたしの物じゃない。



もう、あたしに向けられることはないんだよ。



あたしから突き放したんだから。



「帰るの?」



隼人と話たの、何ヶ月ぶりだろう。



「う、うん。」



すると隼人は言った。







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