ひとみ




「俺が送ってくる。」



いつの間にかあたしは隼人に手を引かれ走り出していた。



「夏実っ!!!」



後ろで勇介が呼んでいた気がするけれど、あたしは気がつかずにいた。



違う、今は掴まれた腕の温もりをただ感じたかったから。



「久しぶりだね。なっちゃんとこんな風に歩くのは・・・。」



「そうだね...」







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