シックザール
「えっ?」
「一緒に来て」
あたしとハルトさんは店の外へと出た。
すっかり暗くなったこの国には、冷たい風が体に当たり続ける。
ふわり、とあたしに温かいものが触れた。ハルトさんが、「風邪引くといけないから」とカーディガンを貸してくれたのだ。
「いけません!警視殿が風邪を引いてしまいます!」
あたしは慌ててカーディガンを返そうとするが、その手を優しくハルトさんに包まれる。
「女性は体を冷やしちゃダメだ」
そう言われ、あたしはまた嬉しくなる。こんな風に捜査官から言われたことなど、一度もない。
特攻班になって、あたしの仲間はミアたちしかいなかった。そんな風に言ってくれるのは、ミアたちだけだった。
ミアたちを失ったことは、あたしにとって一番悲しいことだ。その消えない悲しみも、綻びも、ハルトさんと笑い合えたらどんなに嬉しいだろう。
あたしたちは、会話をすることなく夜風に当たり続ける。あたしは耐えられなくなって、口を開いた。
「一緒に来て」
あたしとハルトさんは店の外へと出た。
すっかり暗くなったこの国には、冷たい風が体に当たり続ける。
ふわり、とあたしに温かいものが触れた。ハルトさんが、「風邪引くといけないから」とカーディガンを貸してくれたのだ。
「いけません!警視殿が風邪を引いてしまいます!」
あたしは慌ててカーディガンを返そうとするが、その手を優しくハルトさんに包まれる。
「女性は体を冷やしちゃダメだ」
そう言われ、あたしはまた嬉しくなる。こんな風に捜査官から言われたことなど、一度もない。
特攻班になって、あたしの仲間はミアたちしかいなかった。そんな風に言ってくれるのは、ミアたちだけだった。
ミアたちを失ったことは、あたしにとって一番悲しいことだ。その消えない悲しみも、綻びも、ハルトさんと笑い合えたらどんなに嬉しいだろう。
あたしたちは、会話をすることなく夜風に当たり続ける。あたしは耐えられなくなって、口を開いた。