午前五時三十分
もう明るくなったのにまだ点いている街灯の後ろを白のワゴンRが通り過ぎる。
わけもなく痛む左足首をさすり、お徳用パックのインスタントコーヒーをいれた。
夜中ずっと浴び続けていたブルーライトと自分のせいで目がかすむ。
眠たいのに眠れないをもう自分のものにして操っている気分だ。
午前五時三十分。
鳥と山と川と少しの車。
その音にかき消されるぐらいの鼓動がより不安を掻き立てた。
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