お願いだから、俺だけのものになって
(奏多side)
「奏多!
美紅ちゃんと付き合うことになって
良かったじゃん」
「尊も美紅を見ただろ?
スゲー可愛いと思うだろ?」
「まぁ
ニコニコしてていい子だと思うけど
特に興味ないや
でもさ
奏多がステージで
その子への気持ちを歌ってるの聞いてたら
俺も春名に
自分の気持ち伝えようと思えたよ」
「恋に臆病な
へたれライオンの尊君が
春名に告白なんかできるのかよ?」
「へたれライオンって言うな!
奏多だってステージで
号泣してたくせによ」
「それ言ったら尊なんて
春名に声もかけれないくせによ!
もう、春名との恋愛相談に
のってやんねえからな」
「か~な~た~ それは困るよ~」
俺たちはいっつもこんな風に
笑いながら
冗談を言い合っている
前の俺は
幼馴染の尊がいて
楽しく話せる
女の子たちがいてくれれば
本気の恋なんていらないと
思っていた
でも
美紅と出会ってから
美紅と一緒に笑って
喧嘩して
また笑ってを繰り返す日々が
愛おしくてしょうがない
大好きで大好きで
ずっと一緒にいたいと思える美紅
美紅が俺にとっての
運命の人でありますように
(完)


