【短】Crazy For You
「・・・よかった。私も・・・・・・瑛飛さんの傍でしか生きらんない・・・」
そう言ってくれた水美の顔を見て。
気になっていたにも関らず、今日一日水美に触れていなかったことを思い出した。
ねぇ、水美。
『もしも』は好きじゃないけれど。
もしもお前がいなくなったら・・・。
オレは、「いかないで」なんて言わないよ。
そんなことを言う前に、必ず連れ戻すと誓うから。
どこまでもどこまでも追いかけて。
お前をこの腕に抱き締めるまで、ずっと。
「愛してるよ・・・水美・・・」
「・・・ん。・・瑛飛さん・・・・・・」
・・・痛んだ心は無意識に助けを求めて。
互いに気付かない内に、共鳴していたんだね。
こんな狭い部屋の中なのに。
触れていないと見失ってしまいそうな時もあるから。
もっと確実に交ざり合って、泥のように眠ろう。
愛しているよ。
一秒ごとに溢れてしまいそうなほど。
キミに溺れて、オレの全てが飲み込まれても。
気が狂うほどに愛してる。
Fin.


