【完】俺がどんなにキミを好きか、まだキミは知らない。
そして、中1の演劇コンクール。


衣装係の藍田さんに、採寸された俺は、息が止まりそうな動悸がこの世にあることを知って。


もうそれからずっと、藍田さんばっかりで。


でもまさか、藍田さんに告白されるなんて思わなかった。



放課後の昇降口。サッカー部のユニフォームを着た俺と、体操着の藍田さん。


『告白の返事教えてほしい!』


離れたところから一生懸命叫んだその声に、俺は藍田さんの方さえ見れなかったけど。


大きく、両腕で丸を作って見せた。


飛び跳ねて喜んだ藍田さんのこと、今でも忘れられない。
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