月夜に花が咲く頃に
それで、今は学校の屋上で紅雅達と翼と五人で昼食を食べてる最中なんだけど。



「んで、紅雅と雫ちゃんって付き合い始めたってことで良いのかな?」



「「「はあ!!!?」」」



楓の突然の一言に、私と翼と光の声が綺麗に被った。



紅雅は言葉は発してないものの、手に持ってた箸をポロリと落としたまま固まっている。



「ちょ、ま、はあ!?いつからこの無愛想男と雫がつ、付き合ってるなんて、そんなことになってんのよ!」



「俺も初耳なんだけど!?おい、どういうことだよ紅雅!」



翼は楓の胸ぐらを掴み、光は紅雅の肩を掴んで紅雅の頭が外れんばかりに揺らしまくってる。



私は我に返って慌てて翼を楓から引き剥がした。



「ちょ、ちょっと翼落ち着いて・・・・・・」


「これが落ち着いてられるわけないでしょ!ていうか雫も何で言わないのよ!隠し事したら承知しないってついこの前言ったばっかでしょうが!」


「いや、だから、話を、」


「おい鬼神ぼけっとしてないで説明しろや!チャラ男もどけ!雫に私への断りもなく手ぇ出しやがってマジで許さねえぞ!」



今度は紅雅にまで詰め寄る始末。



翼がご乱心だ。




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