月夜に花が咲く頃に
「ありがとう陽向。でも、陽向はもう寝る時間だよ」



まだ心配そうな顔をしている陽向の頭を撫でて、寝室に連れて行く。



「最近一緒に帰れなくてごめんね」


「ううん。俺、大丈夫だよ」



ほんとにいい子だ。



陽向を寝かしつけて、リビングに戻る。



鞄から大量の資料やらプリントやらを出して、気合いを入れ直した。















「先生、これ、昨日渡された分です」


「おー。仕事早いな、助かる」



ほぼ徹夜で終わらせた資料を先生の机に置く。


ああ、眠たい。


最近睡眠もまともにとれていない。


ほんと殺意がわいてくるレベル。



「いやー、ほんと助かるよ。ほんとはこれ生徒会の仕事なんだけどさー、今生徒会まったく機能してなくて」


「生徒会?うちにそんなのあったんですか」


「一応な。形だけってやつ」



それ意味ないんじゃ・・・・・・。



「とりあえず、ありがとな。また頼むことあったらよろしく」



あんまりよろしくしたくないが・・・・・・。


先生も大変なんだろう。



断るに断り切れず、私はそのまま職員室を後にした。



あ、なんか視界がぐるぐるする・・・・・・。



寝不足のせいかな。



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