キミ、が欲しい
参考書を広げお勉強タイム。
ちゃんと教えているつもりだけど……頭に入ってくれてるかな?
さっきからずっとチラチラ見られてる。
「じゃあこの問題解いてみて」
「う、うん」
適当に作った数学の応用問題を解かせている間、英語のプリントに目を通そうと無造作に置かれていたベットの上に座った。
「え、ウソ……英語全滅じゃん!?」
「わわっ、」
慌てて取り返そうとしたプリントをとっさに交わし、手首を掴まれそのまま倒れた。
上に覆いかぶさるハル。
今にも鼻と鼻がくっつきそうなほど近い距離。
この瞳が……私を解き放してはくれない。
「37点とか有り得ないから」
「うっ……すみません」
笑いをこらえながら体を起こす。
シュンとしたハルは正座になってる。
正直危なかった。
あんな形で上にこられたら私だって止まんないかもしれない。
ヤバい……ここはハルのお家だよ……
「問題出来た?」
「まだ……ていうかもう一度教えて…ください」
やっぱり頭に入ってなかったのね。
隣にストンと正座する。
よし、と気持ち切り替えて最初から説明し始めたのに結局腕を引き寄せられて……
あ………まただ。
だんだん体が密着して………
顔が近付いて……
もう目が私の唇見てる……
わかりやすい……
「コラ」とおでこを優しく小突いてもあの瞳は健在で、待ってはくれないみたい。
そっと参考書を閉じる。
「じゃあ、ちょっと休憩しよっか」
「うん…」