キミ、が欲しい



追試までの日程である程度計画を立てた。
昼休みと放課後を使って毎日個別指導が続く。



「付き合って一番ラブラブしたい時なのにもったいなーい」なんて麻衣子に嫌味を言われ、「健全な付き合いか!」と梓に突っ込まれる。



でも追試だよ?
夏休み前半潰れちゃうじゃん。
麻衣子が言う、そのラブラブしたいが為に今歯を食いしばってんだよ!
D組の担任の先生にお礼まで言われちゃったわよ。



「お、すごいじゃ〜ん!ちゃんと理解できてる」



出来たことは極力褒めてあげる。
わからなければわかる位置まで掘り下げて説明してみる。
結局はラブラブな私たちに「アホくさ」と麻衣子は呆れ顔。



「桜庭くん、これだけ教えてんだから追試一発合格しなきゃどうなるかわかってんでしょうね〜?」



突然麻衣子がハルに脅しをかけてくる。
隣に居た梓も目が本気だ。
え、2人ともどうしたの?
ハル、ビビってんじゃん。



「ええい、私たちも教えてやる!」



「せっかく星那が説明してんのにフニャフニャ聞きやがって〜」



「す、すみません…!」



見兼ねに見兼ねたのか一緒に参戦し出してくれた2人にちょっぴり感謝。
これで前途多難から脱却…なるか?



「まずは星那のノート真似てみな」



「桜庭のノートぐちゃぐちゃじゃん」



ハッ!すでに呼び捨て……
恐るべし麻衣子。
整理整頓出来なきゃ頭から抜けてくだけだって鬼教官と化してる。
もはや見えない竹刀が見えてきそう。







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