キミ、が欲しい



ていうか、2人ともハルのダメ出しから取りかかっちゃった。
だから問答無用で後ろから2人の止まらぬ口を手で塞ぐ。
優しくハグハグ。



「一応、私の好きな人なんだけど?」



「アハ、ごめん…つい」



「でも、ありがと。2人が居ると心強い」



こうして、A組女子による勉強会がスタートし、いつの間にかD組に行き来するようになり、同じく追試組の子たちまで勉強会に参加するようになった。
さすがに1人、教師が面倒見てくれる形に。



だから、だから?
……いや、だからっ!!



なかなか2人きりになれない。



何とか食らいついて問題を解け出してるハルを応援すべきなのに。
解ける楽しみに目覚めたのか……



「よし、君たちはこの問題解いてみて」と担当してくれた教師がA組用に超難問を出してきた。
こういうのが好きな麻衣子と梓はプリントとひたすらにらめっこ。
今がチャンスとハルの前の席に移る。



すぐに気付いてくれたハルはニッコリ笑ってくれた。



「だいぶ解けてきたね」



「うん、わかればちょっと楽しい」



机の上の手に触れて指を絡ませたらみるみるうちに真っ赤なハルの出来上がり。
他の生徒にバレないよう気が気でない様子に全く動じない私は、俗に言う「小悪魔」なのかな。



私だって初めてだよ……
手繋いだだけでこんなに反応されるの。
だから全部欲しいって思っちゃう。
キミの初めてが全部欲しい。






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