【BL】年上の意地、年下の本気
逞真side
「小鳥遊…ぃ………」
…流石に嫉妬心が抑えられない。
まだ友人になれているのかすら分からないのに、こんなにも嫉妬するなんて。
「…結城さん」
真っ赤な頬に冷たい手を当ててみると、少し頬が緩んだ。
「た…くま……」
「…っ……」
もう我慢出来そうにない。
「結城さん……」
「ふ……ぁ……」
目が虚ろな結城さんはまだ酔いが覚めてない。
「は…っ、は……」
真っ赤な顔に、涙目。
その全てに煽られているような気がした。
「たく、ま……俺……」
手を伸ばす結城さんに近づくと、手が届く距離になると強く引き寄せられた。
「おか、しい…………お前に、触れられると…熱くて、……苦しい……」
「結城さん…?」
酔いが覚めたのか、まだ酔っているのか。
聞きたいようで聞きたくない。